レイとは、なんですか

フラを習っていると、発表会や記念日に「レイ」を首にかけていただく機会があります。レイは花や葉、木の実を糸でつないだ首飾りで、ハワイでは「愛情」「歓迎」「感謝」「祝福」の気持ちを伝える贈りものです。空港で到着したお客さまの首にかける光景を、写真や映像で見たことがある方も多いのではないでしょうか。値段の高さよりも、作る人がかけた時間そのものが贈りものになっている、と私は生徒さんによくお話ししています。一輪一輪を糸に通していく地道な作業のなかに、贈る相手を思う時間が積み重なっていくのです。

代表的な5つのレイの意味

ひとくちにレイと言っても、使う花や葉、木の実によって意味あいが少しずつ違います。生花か造花か、色は何色かによっても印象は変わってきます。教室でよくご紹介している5つをまとめました。

  • プルメリア:甘い香りとやわらかい花びらが特徴。「幸運」「思いやり」を表すとされ、フラのレイの中でもいちばん身近な花です。
  • ピカケ(茉莉花):白く小さな花で、香りが強いのが特徴。「親密さ」「大切な人への想い」を表すレイとして使われます。
  • マイレ:緑のつる植物の葉を編んだレイ。花のレイとちがい香りは控えめですが、「敬意」「格式」を表すとされ、発表会や特別な儀式で使われることが多いレイです。
  • ククイ:木の実を磨いて糸でつないだレイ。ハワイ州の木でもあるククイは「知恵」「導き」の象徴とされます。
  • オーキッド:日持ちしやすく色も豊富なので、観光や記念日の贈りものによく選ばれます。「美しさ」「繊細さ」を表すレイです。

どのレイを選ぶかは、花の香りや色合い、贈る相手との関係で決めることが多いです。迷ったときは、いちばん身近なプルメリアを選んでおけば間違いありません。教室のレイ作り体験(見本)でも、まずはプルメリアから練習していただいています。色にも意味があり、白は「純粋さ」、黄色は「幸福」、ピンクは「愛情」を表すと言われることが多いので、贈る相手や場面に合わせて選ぶ楽しみもあります。

プルメリア・ピカケ・マイレ・ククイ・オーキッドの5種類のレイを並べたイメージ
代表的な5種類のレイ(プルメリア・ピカケ・マイレ・ククイ・オーキッド)

レイを贈る場面

発表会(ホイケ)、記念日、卒業や誕生日、空港でのお出迎えなど、「おめでとう」「ありがとう」「また会えてうれしい」を伝えたい場面で贈られます。教室でも、発表会に出た生徒さんに、みんなでレイをかける習慣があります(見本教室の行事です)。舞台を降りてすぐの生徒さんの首に、家族やお友だちが用意したレイがいくつも重なっていく様子は、何度見ても胸が熱くなります。豪華さよりも、「誰かのために時間をかけて選んだ、作った」という気持ちが大切にされています。

受け取り方のマナー

レイをいただいたら、その場で軽く頭を下げて両手で受け取り、すぐに首にかけるのが基本のマナーです。「重いので後で」と鞄にしまってしまうのは、贈ってくれた人の気持ちを軽く扱うことになるので避けましょう。写真を撮るときも、外さずにそのままつけておくと喜ばれます。もし複数の方からいただいた場合は、すべて重ねてつけて大丈夫です。首まわりが賑やかになるほど、それだけ祝ってくれる人がいた、というしるしになります。

「レイは切らない」という約束

レイを作るとき、糸は輪になるまでひと続きで編みます。輪として完成させたあとに、鋏で切って長さを調整する、ということはしません。「終わり(切れ目)のない輪」であることが、途切れることのない愛情や関係を表すと考えられているからです。教室でレイ作りを体験していただくときも、この「切らない」という約束だけは、いちばん最初にお伝えするようにしています。長さが合わないときは、糸を通す花の数や間隔で調整します。少し不揃いに見えても、それも手作りならではの味わいだとお伝えしています。ハワイには「レイ・デー」という、レイを贈り合ってお祝いする日もあり、レイそのものがひとつの文化として大切にされてきたことがうかがえます。

よくある質問

Q. レイはどこで手に入りますか?

A. ハワイでは空港や市場、専門店で購入できます。日本では造花のレイを扱うお店や、教室のレイ作り体験(見本)でご自身の分を作っていただくこともできます。発表会の前には、材料だけそろえてご自宅で作られる生徒さんもいらっしゃいます。

Q. いただいたレイはどう保管すればいいですか?

A. 生花のレイは長くは持たないので、いただいたその日のうちに楽しんでいただくのがおすすめです。冷蔵庫に入れると数日もつこともありますが、香りや色は少しずつ落ちていきます。乾燥させてドライフラワーのように飾る楽しみ方もあります。